安全帯とは
安全帯とは、人の墜落を阻止するためのベルト(=帯)と命綱(ロープ等)が
セットされた製品を指し、作業者が高所での墜落事故から身を守るための
個人用保護具として承認されています。
「労働安全衛生規則」によると、事業者責任において、高さ2m以上の
個所で作業床が設けられない場合は安全帯を使用させなければ
ならない(第528条の2)、また安全帯は「労働安全衛生法」第42条の規定に基づいて
定められた「安全帯の規格」を満足したのを使用しなくてはならない(第27条)と規定されています。
安全帯の種類・使用例等
2002年4月に「安全帯の規格」が訂正されました。主な変更点は次のとおりです。
(厚生労働省「安全帯の規格」に基づくものです)
1 | 腰部のベルトで身体を保持する旧A〜E種安全帯が胴ベルト型安全帯になりました。 |
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2 | 肩・腰・腿部のベルトで身体を保持する“フルハーネス”がハーネス型安全帯になりました。 |
3 | 腰・腿部のベルトで身体を保持する傾斜面用・垂直面用ハーネスも 胴ベルト型安全帯に含まれます。 |
4 | 旧A・B種の“胴締めベルト”と旧C・D・E種の“外締めベルト”が統一されて 胴ベルトと呼ばれます。 |
5 | 旧B種の“補助ベルトと旧C・D・E種の“胴当てベルト”も統一されて補助ベルトと呼ばれます。 |
6 | 旧A〜E種の“金具付ロープ”と旧C・D専用の“補助ロープはどちらもランヤードと呼ばれます。 |
7 | ランヤードの長さはショックアブソーバー・フック等の有効長を含めた長さで表示され、 1本つり用は原則的に1,700mm以下とされました。 |
8 | 巻取器とショックアブソーバーの強度・性能・構造が新たに規格化されました。 |
9 | 墜落防止時の衝撃吸収性は、 「75kgの落下体で900kgf以下」から「85kgの落下体で8kN(816kgf)以下」に改められました。 |
点検・交換の必要性
安全帯はたとえ正しく使っていても、繰り返しの使用や素材の経年劣化、使用中に受けた損傷等で、
墜落を確実に阻止するための強度や機能が失われていることがあります。
使用者の生命に直結するアイテムですので、必ず下記の1〜4を実行して
いつも安心できる状態の安全帯をお使いください。
- 毎回使用前に点検する。
特にランヤード【ロープまたはストラップ】は命綱そのものですから、確実に点検してください。 - 月に一度はより詳細に定期点検を行なう。
取扱説明書の点検記録記入欄に記録されることをおすすめします。 - 使用中に異常に気付いたらすぐに使うのをやめて、再点検する。
- 点検で廃棄基準に該当する箇所が見当たれば、使用を中止して部品または製品を
新品に交換する。
取扱メーカー
- ●安全靴
- ノサックス、シモン、青木、シバタ
- ●安全帯
- 藤井電工、サンコー、谷沢
- ●保護メガネ
- 山本光学、トーアボージン、理研オプテック
- ●保護マスク
- 興研、重松、日本バイリーン、スリーエムヘルスケア
- ●ヘルメット
- ディックプラスチック、山崎、谷沢、住友ベークライト
- ●ユニフォーム
- アイトス、自重堂、東洋リントフリー
- ●その他
- 日本緑十字社、ユニット、トーグ安全工業、ヤマトプロテック
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